水虫の種類と症状による見分け方【画像写真付き】
水虫というと、足にできるものというイメージがありますよね。
でも、実は水虫は足だけでなく、全身どこにでもできます。
また一般的な水虫のイメージである痒みであったり、皮膚がめくれたりといった分かりやすい症状がない水虫もあります。
水虫になったことのない人は、痒い、臭いといったイメージしかない人も多いようです。
水虫になっているのに気づかないと、治療が遅れて症状が悪化してしまいます。
家族や周囲の人にうつしてしまうこともあります。
そういったことを防ぐためにも早めに治療することが必要です。
水虫に気づくために、水虫の症状をチェックしましょう。
水虫ができる体の場所と呼び名
水虫は体のどこにできるかによって、呼び方や症状が変わります。
水虫は白癬菌というカビ菌が皮膚で増殖することによって、発症します。
白癬菌は、他の菌類と同じように高温多湿の環境で活発に活動します。
足の裏は汗をかきやすい場所であり、また靴下や靴に覆われ通気性が悪く、高温多湿の肌環境になりやすい場所です。
そのため、水虫が発症するのは多くの場合、足の裏になるのです。
ただ足の裏でなくとも、不衛生で、高温多湿な肌環境を続けていると、水虫になるのです。
では、水虫にはどんな種類があるのでしょうか?
足の裏にできる水虫
- 趾間型水虫(足の指と指の間)
- 小水疱型水虫(土踏まずのあたりにできることが多い)
- かかと水虫(角質増殖型水虫)
- 爪水虫(爪白癬)
趾間型水虫(足の指と指の間)
足の指と指の間にできる水虫で、もっとも水虫が発症することの多い場所です。
足の指と指の間の皮膚がジュクジュクと湿り気を帯びて白くふやけたり、皮が剥けたりします。
皮が剥けるだけでなく、皮膚がパックリと割れてしまうこともあり、そうなると痛みもあります。
多くの場合、強い痒みが伴います。
足の指と指の間は、足の裏でも通気性が悪く一番数が多いタイプの水虫ですし、症状もいわゆる水虫のイメージどおり痒かったり、皮が剥けたりするので、気づきやすいです。
小水疱(水ぶくれ)型水虫
小さな水泡が皮膚にできる水虫です。
土踏まずのあたりにできることが最も多いですが、他の場所にもできることがあります。
水泡ができるので見た目にも分かりやすい症状がありますし、多くの場合、強い痒みが伴うので、こちらも水虫だと気づきやすいです。
かかと水虫(角質増殖型水虫)
名前のとおり、かかとにできることが多い水虫です。
かかとを中心とした足の裏の皮膚の角質層が厚くなり、ガサガサ、ゴワゴワしてひび割れたようになります。アカギレのようにも見えます。
角質層が厚くなっていくので、角質増殖型水虫とも呼ばれます。
趾間型水虫や小水疱型水虫がジュクジュクした湿り気のある症状に対して、かかと水虫は乾燥肌のような症状です。痒みもあまりありません。
一般的な水虫のイメージの症状とは異なるので、ただの乾燥肌だと思い、水虫だと気づきにくいです。
爪水虫(爪白癬)
爪水虫は、爪にできる水虫で治すのが難しく、なってしまうと厄介です。
足の爪が濁った色になったり、分厚くなったりします。
爪なので、外から塗り薬を塗っても有効成分が浸透しにくく、治療が難しいです。
塗り薬で治すなら、爪をやすりで削ったり、ふやかしてはがしたりして、そこに塗り薬を塗って治す方法があります。
一般的には、病院に行って飲み薬を処方してもらう人が多いですし、私も病院へ行くことをおすすめします。
足以外にできる水虫
- シラクモ(頭部白癬)
- 手水虫(手白癬)
- インキンタムシ(股部白癬)
シラクモは、頭部にできる水虫です。
シラクモになる人の多くは、帽子やヘルメットなどをいつも被っていて、頭皮が高温多湿の状態が続いている人です。
手水虫は、手にできる水虫です。
足にできた水虫を手で触っているうちに、手に白癬菌が付いてしまうので感染してしまう人が多いです。
ただ足と違い、靴を履いていて蒸れることもありませんし、汚れたらすぐに手は洗えるので、発症する人はかなり少ないです。
手袋をずっとつけていたり、汚れたままずっと放置していたりすると、手にも水虫は発症します。
インキンタムシは、男性に多く股部や陰嚢(精巣を包んでいる袋)などにできることが多いです。
下着も付けていますし、蒸れやすい部位です。
肌と肌のあいだなど通気性が悪く、なりやすい場所です。
このように水虫にもいくつか種類があります。
もちろん放置せずに、ちゃんと治療することが大事です。
水虫の種類が分かったら、さっそく水虫の治し方をチェック
水虫を放置するとどうなるか?
水虫を放置した場合に高まるリスク
・水虫の範囲が拡大し、治りにくくなる
水虫を治療せずに放置していた場合、他の部位に広がっていき、治りにくくなることがあります。
足の裏にできた水虫を放置していて、爪水虫になったりすると、自力で治すのは難しくなります。
せっかく足の指や足の裏の水虫を治療しても、治しづらい爪から白癬菌が出てきて水虫を繰り返すようになってしまいます。
いったん症状が良くなっても、水虫の原因である白癬菌が肌の奥に残っていて、再発を繰り返すこともあります。
冬に症状が良くなったのに、夏に再び症状が出てくるといったケースもあります。
>> 水虫を完治、再発させないために気を付けるべきポイントとは?
・水虫をうつしてしまう、感染を拡げる
早めに治さないと、ずっと水虫の原因である白癬菌をもっていることになるので、カーペットやマット、スリッパなどを介して、家族に水虫をうつしてしまうリスクが高まります。
銭湯の足ふきマットや、旅館のスリッパなど、家族以外の人に感染を広げることもあります。
多くの人に迷惑をかけることになるので、早めに治しましょう。
>> 家族に水虫をうつさないために注意しなければならないことはコチラ
・水虫以外の感染症にかかりやすくなる
水虫が悪化している場所は、皮膚が傷ついており、抵抗力も弱まっています。
白癬菌以外の菌も、侵入しやすい状態にあるため、他の感染症にもかかりやすくなってしまいます。
とくに、足の指の間にできる趾間型水虫は、皮膚がめくれたり、割けたりするので、菌が侵入しやすく二次感染を起こしやすい水虫です。
主な二次感染として、蜂窩織炎(ほうかしきえん)があります。
すねから下の足が赤く腫れて、痛みも伴います。
ひどくなると、足の付け根のリンパ腺が腫れ、倦怠感・発熱といった症状も現れます。
・白癬菌に対するアレルギーが起こる
水虫を放置したままでいると、白癬菌に対するアレルギー反応が起こることがあります。
白癬菌に対するアレルギー反応は、白癬疹(はくせんしん)と呼ばれています。
白癬疹になると、白癬菌が存在しない体の部位にも発疹が生じます。
足の水虫が悪化すると、手にたくさんの水泡が現われたりします。
ひどくなると全身に発疹が生じます。
白癬疹は白癬菌に対するアレルギー反応なので、水虫の治療を行い、原因となっている白癬菌を退治することで治っていきます。
水虫は早めに治すのが大事
紹介したように、水虫は放置するとさまざまなリスクが高まります。
かゆみなどの自覚症状がない場合でも、足や手に小さな水ぶくれがある、足の指の間の皮がめくれている、足の裏の皮膚が厚くなりガサガサするなどの症状があるときは、水虫を疑いましょう。
水虫は薬を使い、自分でケアすることで治せる病気です。
症状が重くなる前に、早めに治療しましょう。
いったん症状が良くなっても、肌の奥に白癬菌が残っていることがありますので、再発しないためにも3ヶ月くらいは治療を継続することが大事です。
2019/02/21